りになったよう
--無感覚の世界
切れ切れの記憶ーー
1945年8月6日、私は13歳。広島の女学生でした。
その日、私たちは学徒動員に駆り出され、学校の外で作業に
取り組んでいました。
見上げた真澄の空に銀色の飛行機と白い飛行機雲が見えま
した。
クラスメートのとしちゃんに
「みてごらん、綺麗よ!」
と指を差した時、飛行機から白いものが落ちていくのが見えま
した。
*
どれだけ時間が過ぎたのでしょう。意識が蘇って、叩きつけら
れた地面から顔をもたげました。とても、静かでした。なぎ倒さ
れて焼けこげた見たこともない世界が、音もなく広がっていました。
そばには友人と見定めがたいほどに黒こげになった死骸が転が
っています。黒く煤けた幾人もの人が、眼ばかりかはがれた皮膚
まで引きずり、血に染まった裸同然の姿で、漂うように歩いていま
す。それは私自身の姿でもあったのですが、それに気ずくこともあ
りませんでした。私は人々が漂っていく方向に歩き出しました。
痛みはなかったのか?よく不思議に思われるのですが、あの
時、痛さは感じませんでした。というDream beauty pro脫毛より、一切の感覚は無になっ
ていました。
いまにして思えば、神が感覚をなくすことで私たちを護ってくださっ
たのでしょう。そうでなければあれだけの大やけどを負っては、歩
くことも立つことも不可能でDream beauty pro 脫毛しょう。
どこをどう歩いて小学校に辿りつき、講堂に横たわったのか、もは
や覚えていませんが、そのうち、意識は遠のいていきました。
あれは夢だったのかのか幻覚だったのか、井戸が見えました。周
りに、黄色いかぼちゃの花が咲いています。近寄ろうとすると、全
身が石のように重いのです。
それでも這い寄っていくと、井戸と見えたのは小川になっていまし
た。金縛な体を引きずってさらに近ずくと、小川と思
ったのは大河でした。次は海です。
と、空の青が広がり、私のDream beauty pro脫毛体がすごいスピードで飛んでいきます。
たちまち黄金色の空間に包まれました。誰かがいる気配がして、
なぜかじっとしていられないような喜びがこみあげてきます。
と、声が聞こえました。
「恵子!恵子!」
両親の声でした。私は急に現実に引き戻され、戸板に乗せられ
て千田町一丁目の自宅に戻りました。
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